フェアトレード(FairTrade)とは?- 人と環境に配慮した持続可能な公正貿易の仕組み

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フェアトレード(FairTrade)とは?

フェアトレードとはそのまま言うと「公正な貿易」ですが、近年では「人と環境に配慮した持続可能なフェアな貿易を目指す仕組み」として認知されています。具体的には下記のように、特に開発途上にある生産者達などが自立した生活ができるように「公正に商いを行う」ことにスポットがあてられています。

フェアトレードとは、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指ざす「貿易のしくみ」を いいます。
FLO:フェアトレードの定義

日本で大きな成長をみせる「フェアートレード」市場

1993年頃にフェアトレード・ラベル運動※が日本に導入されてから現在にいたるまで「フェアートレード」市場は広がりをみせています。※フェアトレードの明確な基準を設定し、それを守った製品にラベルを貼付して分かりやすく伝え、フェアトレードを広める運動

◎日本国内フェアトレード認証製品推定市場規模推移
日本国内フェアトレード認証製品推定市場規模推移
日本国内フェアトレード認証製品推定市場規模推移
FAIRTRADE JAPAN:日本のフェアトレード認証製品市場の推移

1990年代比べより多くの人がフェアトレードの存在を認知し、購買を行っていることが分かります。

フェアトレード対象の産品

フェアトレードの対象となる産品は以下のようになります。

産品名 分類される代表的な製品
コーヒー 焙煎豆
生鮮果物 バナナ、りんご、アボカド、ココナッツ、レモン、オレンジ、ワイングレープ
カカオ チョコレート
スパイス・ハーブ スパイス: バニラ、クミン、コショウ、ショウガ、シナモンなどハーブ・ハーブティー:ルイボス、ハイビスカス、カモミールなど
蜂蜜 蜂蜜
ナッツ カシューナッツ、胡桃、アーモンド、マカデミアンナッツ
オイルシード・油性果実 ごま、オリーブ、大豆など
加工果物・野菜 ドライフルーツ、フルーツジュース、ドライ野菜
サトウキビ糖 砂糖
紅茶、緑茶など(※ルイボスティーは、ハーブに分類)
野菜(豆類・じゃがいも等を含む) ピーマン、メロン、ジャガイモ、ひよこ豆、レンズ豆など
穀類 米、キヌアなど

◎食品以外

産品名 分類される代表的な製品
繊維 コットン
バラ、カーネーションなど
スポーツボール サッカーボール、フットサルボールなど
木材 家具、床材など

FAIRTRADE JAPANフェアトレード対象産品

代表的な2つの「フェアートレード認証マーク」を認証する機関

「なんとなく」なイメージが先行し、一般消費者にとって明解な説明が少ない現状ですがヨーロッパなどの主要なフェアートレード団体は下記2つに参加する傾向にあります。

・FLO – Fairtrade Labelling Organizations International(国際フェアトレードラベル機構)
・WFTO – World Fair Trade Organization(世界フェアトレード機関)

それでは、それぞれの機関をみていきましょう。

FLO(国際フェアトレードラベル機構)

1997年に発足されたFLO(Fairtrade Labelling Organizations International)の基準概要は「経済的基準」「社会的基準」「環境的基準」の3つの柱でなりたちます。最大の特徴は、生産コストをまかない、経済的・社会的・環境的に持続可能な生産と生活を支える「フェアトレード最低価格」と生産地域の社会発展のための資金「フェアトレード・プレミアム(奨励金)」を生産者に保証している点です。

一定レベル以上の中小規模生産者、農園・工場の労働者を主な対象とし、一般市場にフェアトレード商品を流通させます。フェアトレード市場の拡大を命題にあげ、企業などへの働きかけも行っています。

◎FLO国際フェアトレード認証マーク(ブランドマークと認証マーク)
FLOブランドマークと認証マーク
フェアトレード・難民支援・自立支援を支援の柱として活動しているNGO

その原料が生産されてから、輸出入、加工、製造工程を経て「国際フェアトレード認証製品」として完成品となるまでの全過程で、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)が定めた国際フェアトレード基準が守られている事を証明するラベル。
国際フェアトレード認証ラベルとは

◎FLO国際フェアトレード認証ラベルが保障する範囲は以下になります。
1.生産者への適正な価格と長期的な取引
2.生産者の社会的・経済的な発展
3.生産物の品質と技術の向上
4.生産者の労働環境と労働条件
5.生産地の環境保全
国際フェアトレード認証ラベルが保証するもの

WFTO(世界フェアトレード機関/旧IFAT)

WFTO(World Fair Trade Organization)は1989年結成された手工芸品を中心とする生産者と、消費国のフェアトレード団体の連盟組織。欧米や日本の輸入団体と、アジア、アフリカ、中南米の生産者団体、合わせて75ヶ国450団体以上が加盟し、情報を共有しながら公正な貿易の普及を目指しています。

弱い立場におかれた零細な生産者、フェアトレードショップなどにニッチ市場に商品を流通させます。そのためエシカル(倫理的な)意識の強いの消費者にしか認知されないこともあります。開発途上国の弱い立場にある生産者利益を優先し、公正貿易の仕組み作りを行っています。

◎WFTOのフェアトレード認証マーク
フェアトレード団体を認証するWFTOマーク
製品につけるときは団体名が入る(右)
基準を満たしていることを認められた団体が取得するマーク(左)
※WFTOに加盟するフェアートレードアイテムを取り扱うPeopleTree(ピープル・ツリー)の例
ピープル・ツリー:認証について

◎WFTOのフェアトレード認証マークが保障する範囲は以下になります。
 1. 生産者に仕事の機会を提供する
 2. 事業の透明性を保つ
 3. 公正な取引を実践する
 4. 生産者に公正な対価を支払う
 5. 児童労働および強制労働を排除する
 6. 差別をせず、男女平等と結社の自由を守る
 7. 安全で健康的な労働条件を守る
 8. 生産者のキャパシティ・ビルディングを支援する
 9. フェアトレードを推進する
 10. 環境に配慮する
ピープルツリー:フェアトレードの10の指針

「認証」されている商品だけが良いワケではない

フェアトレード・ラベル運動などもあり、ラベル(認証マーク)がついている商品のほうが、消費者にとって分かりやすく購入されやすい傾向にあります。

ヨーロッパでは、いわゆるフェアトレード商品の売上げの90%がフェアトレードラベル商品で、10%がラベルなし(WFTO)商品といわれています。フェアトレードラベル商品の割合が増えてきています。コットン商品のフェアトレード認証が始まってますますその傾向は大きくなっています。
フェアトレード・難民支援・自立支援を支援の柱として活動しているNGO

しかし「認証」されている商品だけが良いワケではありません。認証を取得するのにかかる費用や時間の関係もあり、こういった団体機関に加盟、または商品が認証されていなくても 信念を持ち、現地への労働環境や自然環境に配慮した貿易を意識する団体・企業・生産者もたくさん存在することも最後につけたしておきます。

私たち消費者が「フェアトレード」商品を意識的に手に取ることで、「人と環境に配慮した持続可能な公正貿易を目指す仕組み」がさらに良くなっていく助けにもなるでしょう。

参考:
・WFTO(World Fair Trade Organization)世界フェアトレード機関(旧IFAT) 
 http://www.wfto.com/(日本語あり)
・FLO(Fairtrade Labelling Organization)国際フェアトレードラベル機構
 http://www.fairtrade.net/
 http://www.fairtrade-jp.org/(日本語)
・IMO(Institute for Marketecology)スイスオーガニック認証機関が認定する有機フェアトレード「fair for life」
 http://www.fairforlife.net/
ピープルツリー:フェアトレードの10の指針
フェアトレード・難民支援・自立支援を支援の柱として活動しているNGO
・書籍フェアトレード学-私たちが創る新経済秩序
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