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Ethical Life?

自然に寄りそう暮らし

健康・美容・食・環境に配慮したライフスタイルを「エシカルライフ(ethical life)」と総称し、コト・モノを紹介します。

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Lifestyle

洗顔料や歯磨き粉のスクラブが環境汚染?!米国では2018年夏より使用禁止へ

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公開日:

普段何気なく使っているスクラブ=「マイクロビーズ」が環境的視点から規制される動きがあります。

肌状態をクリアに保ちたい方に根強い人気がある「スクラブ」入りの洗顔料やボディケアアイテム。
スクラブ入りアイテムを使うことで古い角質が落ち 肌が柔らかくなりもちもちに…。そんな スクラブ=「マイクロビーズ」が環境的視点から規制される動きがあります。

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画像出典元:http://www.plasticsoupfoundation.org

米国のオバマ大統領が2015年終わりに「マイクロビーズフリーウォーター法」に署名をし、ボディスクラブやつぶつぶ歯磨き粉に入っている「つぶつぶ」の使用が2018年7月より米国で禁止されることになりました。

これは、化粧品(アイシャドウやファンデーション等)や歯磨き粉などに含まれるプラスティックの「マイクロビーズ」の生産や販売を禁止するものです。

漂着ごみのうち、
約70%がプラスティックゴミ

漂流・漂着ごみのうち約70%を占めるプラスチックゴミ、その中でも動物プランクトンと同程度の大きさで0.004mmから1.24mmほどの微細片の浮遊物は「マイクロビーズ」と呼ばれいます。

オランダの環境研究所や、米ニューヨーク州司法長官のオフィスなどが調査を行ったところ、2012年、2014年ともにニューヨーク州付近の海だけで年間19トンものマイクロビーズが流れ出ていることが分かっています。

生態系に有害物質をもたらす
媒体となるマイクロビーズ

洗顔料などで使用したマイクロビーズは下水処理を通過し海や湖にでてしまいます。大変小さく回収が難しいことと、人体に有害と指定されている有害物質(毒素や重金属)を吸収する性質があるため、海や湖に流れたマイクロビーズを魚が誤食し、食物連鎖の中に有害物質が入り込んでしまうことが懸念されています。

下水処理施設を通過したマイクロビーズは、「毒性のある化学汚染物質を吸収するスポンジ」となる。そしてそれを、水生生物は食べ物だと間違えてしまうのだ。こうして、汚染物質が食物連鎖に入り込み、人間が食べるものも含めて、魚や鳥、カメ、哺乳類などが汚染される可能性がある。
食物連鎖に入り込む「スクラブ洗顔剤」の一部、米国で規制へ | wired

つまり、魚を常食するわたしたちの食卓に濃縮された有害物質が並ぶことになる可能性があるということです。

オランダの環境保護団体「PLASTIC SOUP FOUNDATION(プラスチック・スープ・ファンデーション)」は3年前から世界中の環境団体と「マイクロビーズ」の環境汚染、食物連鎖による汚染物質の蓄積につながるを訴えてきました。 その活動の結果 冒頭のオバマ大統領の署名が実現しています。

米国を封切りに
欧州でも規制が強まるマイクロビーズ

2年前より欧州では化粧品メーカーがマイクロビーズの使用をなくす方向に動いています。2014年3月の日本経済新聞ではジョンソン・アンド・ジョンソン、P&G、ロレアルなどはスクラブの原料を果物の種子などに変更してく考えを発表しています。

米国以外ではEUでオランダがこの問題を牽引し政府も巻き込み積極的に対応を進めています。欧州では2020年までに各企業に自発的に使用禁止を求めていく方向だそうです。

日本でも2014年に環境省すでに日本近海で調査し調査結果(平成26年度沖合海域における漂流・海底ごみ実態調査委託業務調査結果について)を公表しています。 世界の流れからみて近い将来日本でも規制されていくことが予想されます。

環境だけでなく人体への
悪影響も発表されている

厚生労働省は、前述とは別の視点からマイクロビーズについて「スクラブ等の不溶性成分を含有する洗顔料の使用上の注意事項について」とし、人体への悪影響の調査発表をしています。

「スクラブ剤や泥、火山灰等の不溶性成分を含有する石けん類及び薬用石けん類(略)「不溶性成分含有洗顔料」(略)は、不溶性成分が異物として眼に入る可能性があること、眼表面を傷つけるおそれがある」スクラブ等の不溶性成分を含有する洗顔料の使用上の注意事項について2010年8月18日

洗顔料、歯磨き粉、ボディケア商品、ハンドクリーム、ベビーパウダーetc…
普段何気なく使用しているアイテムにも含まれています。ベビーパウダーは特に乳幼児が使用するので気をつけたいところです。

「マイクロビーズ」以外のスクラブを選ぶ

同じスクラブでもプラスチックの「マイクロビーズ」ではなく、植物由来、クルミの殻など果実の種子やマンナン(蒟蒻)、塩などを使っているものを選んでいきましょう。

なかなか見分けるのは難しいのですが、「マイクロビーズ」は成分表示では、ポリエチレン(ポリエチレン末)やポリプロピレンと表記されていることが多いので参考にしてください。

洗顔料、歯磨き粉だけでなく、ツヤ感のあるファンデーションや、キラキラが入ったアイシャドー、、ネイルのラメ、肌の凸凹補正の化粧下地などもそうです。

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一度手持ちの化粧品を確認してみましょう。


うっかり食べても大丈夫、こんにゃくでできたスクラブ
お水で好みの固さにふやかして(乾燥こんにゃくをお水でもどす)お手持ちの洗顔料に加えるだけ。


参考:
環境省|平成26年度沖合海域における漂流・海底ごみ実態調査委託業務調査結果について
厚生労働省|スクラブ等の不溶性成分を含有する洗顔料の使用上の注意事項について2010年8月18日
花王、資生堂、マンダム… 洗顔料・歯磨き粉・ボディソープ等に眼球損傷&環境汚染のプラスチック微粒子「マイクロビーズ」使用、米欧では規制進む
食物連鎖に入り込む「スクラブ洗顔剤」の一部、米国で規制へ2014.5.22