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甘酒の糖質が気になる?選び方・飲み方を知れば自分に合った栄養補給ドリンクに

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甘酒の特徴を知り、自分の体調・体質にあったものを選べば、糖質などを気にしすぎることなく
オリジナル栄養補給ドリンクとしても楽しむことができます。

食欲不振・疲労の回復目的で昔から暑い時期に親しまれてきた甘酒。
今では季節を問わず飲まれています。

自分で作る、店舗で選ぶ。どちらにしても自分や家族の体調・体質にあったものを選べは、お手軽な栄養補給ドリンクになります。

甘酒の種類は2種類

酒粕甘酒と酒粕甘酒があります。
または双方をブレンドしたものもあります。

●米麹甘酒は
蒸したお米と麹菌を発酵させた「米麹」を使って作ります。砂糖を加えなくても自然な優しい甘さです。
ブドウ糖を多く含むため吸収が早い(すぐにエネルギーになる)のも特徴で、栄養補助食品や化粧品成分などにも使われる抗酸化作用成分「エルゴチオネイン」など含みます。

●酒粕甘酒は
酒粕にお水と砂糖を加えて作ります。独特の風味とコクを楽しめます。
カロリーは米麹甘酒に比べ低くく、アルコールを若干ながら含みます。日本酒由来の成分、αエチルグルコシド(αEG)に表皮角質層に保湿効果があるなど、美容面でも注目されている成分を含みます。

甘酒に含まれる機能性成分は?

米麹甘酒、酒粕甘酒に共通して含まれる成分はそれぞれ含有量は異なりますが、以下の通りです。麹菌は、日本の食文化に深く関わる菌で、2006年10月に日本醸造学会により「国菌」と認定されています。

・麹菌
・ビタミンB群
  L B1 糖質の代謝などに関わる
  L B2 脂質の代謝などに関わる
  L B6 タンパク質の代謝などに関わる
・葉酸
・パンテトン酸
・アミノ酸
・α-グルコシルグリセロール(αGG)
・必須アミノ酸 など

●米麹甘酒に含まれている成分

一部注目するものだけを抜き出しました。

・ブドウ糖
すぐにエネルギーになるため夏バテ予防に良い
・オリゴ糖
腸内で善玉菌のエサ、整腸作用が期待できる
・エルゴチオネイン
アミノ酸の一種で抗酸化作用の高い成分、農林水産省も注目している(※1)
・αGG(αグリコシルグリセロール)
米麹と酵母菌による発酵食品の発酵過程で生成される、甘みや旨みの成分で近年注目されている「保湿効果」が見られる成分(※2)

●酒粕甘酒に含まれている成分

・フェルラ酸
ポリフェノールの一種で抗酸化作用が期待できる
・アルブチン
美白成分
・α-EG(α-エチル-D-グルコシド)
皮膚真皮層のコラーゲン量を増やす、水分保持による保湿効果がある(※3)
・αGG(αグリコシルグリセロール) 同上

飲み続けることで どちらの甘酒も肌の保湿効果(*)があがる

先述のαグリコシルグリセロール(αGG)とαエチルグルコシド(αEG)は、保湿効果が実証されています。
ある実験結果(※4)では、肌への塗布だけでなく飲用してもその効果が早く・長く発現することが確認されているそうです。

米麹、酒粕。双方合わせて飲めば、腸内環境が整う

2017年10月3日付の森永製菓の研究発表では、甘酒の原料となる酒粕と米麹を併用して摂取することで腸内環境を改善する可能性があると分かりました。腸内で善玉菌をサポートするオリゴ糖を含みますので、それが整腸作用につながります。

食事バランスを見ながら適量を

栄養補給もでき、かつ美容面でも嬉しい成分が含まれる甘酒。
思わず肌に塗布した方が効果があるのでは?と思ってしまいますが、飲んでも効果が期待できます。ただし、大量に飲めばいいということではありません。

砂糖の量、希釈するものにも依存しますが、甘酒のカロリーは100mlで約80カロリーほど。
コーヒーチェーンのカフェラテのショートサイズ(240ml)はシロップや砂糖を加えず102カロリー(※5)です。同量の甘酒の方がややカロリーが高くなりますので、食事バランスをみながら楽しみましょう。

自分に合った甘酒の選び方・飲み方を知っておく

原料からもわかるようにアルコールに弱い方は米麹で作った甘酒を。また糖質が気になる方は空腹時に大量に飲むと血糖値が上がりやすくなるので組合せを考えましょう。

(1)お米を低GIものに変える(米麹甘酒に関して)
(2)糖質の吸収を穏やかにしてくれるものと一緒に飲む (または一緒に食べる)
(3)体質に合わせて選ぶ

この3つがポイントになります。
(甘酒に限らず普段の食事にも応用できますね)

(1)お米を低GIものに変える

作る・買う問わず、原材料となる「お米」選び方がポイントです。
白米より玄米..など より血糖になりにくい「低GI」のもの選びましょう。

玄米にすることで「フェルラ酸」「γ-オリザノール」「GABA(ギャバ)」「食物繊維」も含んだ甘酒になります。
フェルラ酸は認知症予防に、γ-オリザノールはメタボ改善に、GABAはストレス改善・血圧を下げる機能があると報告されています。

(2)糖質の吸収を穏やかにしてくれるものと一緒に飲む

お湯や牛乳などで希釈している場合は、アーモンドミルクを使ってみましょう。
アーモンドは一緒に摂取すると糖質の吸収を穏やかにしてくれる(※6)効果があります。
またマルベリー(桑の葉)にも同様の効果が認められているので、粉末を少量の水で溶いて使うのもおすすめです。

(3)体質に合わせて選ぶ

アルコールに弱い方やお子さまには米麹甘酒を選びます。
美容に期待できる成分が多い酒粕甘酒ですが、微量ながらアルコールを含むため確認が必要です。購入の際に、原材料名を確認し「酒粕」が含まれていないか見てみましょう。

香りに敏感な方は、独特の香りが気になるかもしれません。
香りは温めるとさらに引き立ちますので、少し希釈したり、冷やし甘酒にするなど工夫してみましょう。
海外で販売されている甘酒にはフレイバーがついたものもあるそうです。
コーヒーや紅茶で使うシナモンパウダーやバニラパウダーなど、好きな香りを加えてみるのもおすすめです。

舌触り(テクスチャー)が気になってしまう方は、
サラサラとした甘酒も販売されているので、お店で探してみましょう。

自分に合った飲み方・選び方、アレンジ方法を知っておけば、もっと気兼ねなく、美味しく甘酒を楽しめます。

見た目もハッピー「ほんのり桜色」
ロゼ甘酒のアレンジレシピ

ほんのり桃色をした「ロゼ甘酒」を使用したアレンジレシピです。上巳の節句など、華やかなお祝いにもおすすめです。

ロゼ甘酒は、白米と黒米を原料にしているため、ほんのりピンク色をしています。(ワインのようにロゼがある。というわけではありません)
今回は自家製でなく手軽に、佐賀の「和糀 甘酒 ストローク・ロゼ」という甘酒を使います。

写真はイメージです

一人分(カップ1杯)

・甘酒 120ml
・アーモンドミルク(無糖) 60ml
・和三盆糖 少々 ※
・甜杏仁パウダー または アーモンドエッセンス 香りづけ用 少々 ※

※お好みで

(1) 甘酒とアーモンドミルクを混ぜて鍋にかけます。
(2) 和三盆または、砂糖をお好みの甘さになるまで加えます。
(3) 沸騰させすぎないよう注意しながら熱します。
(4) 杏仁の粉、またはアーモンドエッセンスを少々加え香りづけをする
(5) 温めておいた器に注いで完成

飾りつけに「桜花漬け」をハラリと散らせば、さらに華やかに。

お子さまも飲むことができるので、ヘルシーなおもてなしドリンクとしてもいいかもしれませんね。

使用した
・アーモンドミルクは…
ビタミンE、食物繊維などを含んでいます。 ブトウ糖を多く含む甘酒と一緒にとると、糖質の吸収を穏やかにする効果も期待できます。

・甜杏仁パウダー…
杏仁豆腐の原材料で、香りが高い杏仁油を含む甜杏仁(てんあんにん)パウダー。
油分をのぞいた杏仁霜(きょうにんそう:砂糖・ブドウ糖や香りなど添加している) とは異なり、香りがよくやや高価です。杏仁茶などにして楽しめます。美容に嬉しい機能性成分を含んでいます。ここでは使用する量はわずかですが、普段のおやつ作りのために買い置きしておくのもおすすめです。

最後に

甘酒の特徴を知り、自分の体調・体質にあったものを選べば、糖質やカロリーを気にしすぎることなくオリジナル栄養補給ドリンクとしても楽しむことができます。
ぜひ、色々な甘酒を試してみてくださいね。


今回使用したものはこちらです。


参考:
※1 オリザ油化株式会社
www.oryza.co.jp/product/detail/coprino_igai
食肉 高鮮度保持 抗酸化物質 キノコ由来抗酸化物質エルゴチオネインが注目 | 平成24年度 農林水産省
www.maff.go.jp/j/shokusan/kankyo/seisaku/s_midorimizu/pdf/h24s20.pdf
※2 白鹿|αGGとは – 辰馬本家酒造
www.hakushika.co.jp/alphagg/about.php
※3 世界初。日本酒の成分α-EGが皮膚真皮層のコラーゲン量を増やすことを学術的に実証。日本酒復権に弾み|金沢工業大学2017年9月13日
prw.kyodonews.jp/opn/release/201709115541/
*表皮角質層での水分保持機能
※4 保湿機能を有するエチルĮ-D-グルコシド 高含有酒粕再発酵酒の製造
www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9410/9410_hobun.pdf
※5 ドリンク 栄養成分情報|タリーズ 2018年1月19日
www.tullys.co.jp/menu/pdf/drink02.pdf
※6 グリコ健康科学研究所
www.glico.co.jp/laboratory/almond/02.html
桑の葉の効能 効果と注意点
www.fashion96.com/supplement/leaf-of-mulberry/

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