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知っておきたい「ひよこ豆」の栄養素と簡単菜食(プラントベース)レシピ
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世界には1万8千種ほどのマメ科の植物が存在しますが、食用となるのは70~80種類ほど。ひよこの頭の形に似た「ひよこ豆」もそのうちの一つです。
日本では「ひよこ豆」と呼ばれていますが、英語圏ではChickpea(チックピー)、スペインではGarbanzo(カルバンゾー)、インドではChana(チャナ豆)などの名で親しまれています。
世界的に消費が増加傾向にある「ひよこ豆」
感染症の流行に伴う世界的な健康増進への興味、環境観点からの菜食(プラントベース)への流れからも消費増加傾向にある「ひよこ豆」。世界の市場調査レポートよると世界市場は、2020年から2024年の間に46億8000万ドルに成長する見込みだそうです。
生産国はインド(1138万トン)が群を抜いており、オーストラリア、トルコ、ロシアと続きます。日本はアメリカ、メキシコ、カナダなどから、主に大粒種(KABULI CHANA)の「ひよこ豆」を輸入しています。
乾燥豆・茹豆・発芽豆で異なる「ひよこ豆」の栄養素
「ひよこ豆」の調理方法により、含まれる栄養素も異なってきます。
・全粒の乾燥豆
全体の約60%が炭水化物(食物繊維を含む)、うち約20%がたんぱく質。PFCの代謝を助けるビタミン類、そしてミネラルの中ではカリウムを多く含みます。
葉酸も多く含みますが、その摂取を期待するのであれば、同じ乾燥豆でも全粒青大豆の「きな粉」の方が手軽に摂れるでしょう。
「ひよこ豆」をきな粉のように挽いたものは、下記で紹介しますが「ベスン粉」と呼ばれています。
・茹豆
生活習慣病予防に役立つ「食物繊維」は、茹でた「ごぼう」とを比較すると約2倍ほど。特に不溶性食物繊維を多く含みます。
・発芽豆
浸漬し発芽させた状態の「ひよこ豆」です。
豆内に蓄積した栄養素を変化させて発芽するため、その過程で様々な代謝産物(遊離アミノ酸/グルタミンや、GABAの前駆体であるグルタミン酸/うまみ成分など)の含有量が増えると言われています。
「ひよこ豆」の菜食 (プラントベース) レシピ
おだやかに糖を取りこむ低GI食品でもある「ひよこ豆」。
菜食(プラントベース)な食生活で不足しがちなカロリーを補うのに役立ちます。たんぱく質を補う目的であれば「大豆」の方が良いでしょう。
・定番の簡単フムスのレシピ
材料:
- ひよこ豆(水煮・缶詰)– 100g
- ひよこ豆の缶汁 –大さじ1
- にんにく –1/4かけ
- タヒニ(または白練りゴマ) –15g
- レモンの絞り汁 –大さじ1
- オリーブオイル –大さじ1
- 塩 –小さじ 1/4
作り方:
- 材料をすべてをブレンダーにかけ、なめらかになるまで撹拌
- 器にうつし、オリーブオイルをたらし、パプリカパウダーやクミンパウダーをお好みでふる
タヒニは、皮なしのゴマや皮付きゴマをペースト状にしたものですが手に入らない場合は、白の練ゴマでも。栄養素的には皮付きの方がいいでしょう。
ブレンダーは、ハンドブレンダーの場合、水煮のひよこ豆をあらかじめ簡単に潰しておいた方が早く滑らかになります。今回は軽くて扱いやすいBRUNO マルチスティックブレンダー [スレートブラック / BOE034] ブルーノを使いました。
余った水煮のひよこ豆は、荒めに潰し香辛料を加えて揚げる中東料理「ファラフェル(Falafel)」にも利用できます。
・煮込むレシピ
いつものカレーの具材に「ひよこ豆」を足すだけなのでとても簡単です。カレーだけではなく、癖のない味なので、いろいろなスープの具材としても利用できます。
ここでは、大豆ミートを利用したカレーに加えています。マルコメ ダイズラボ 大豆のお肉 【大豆ミート】 乾燥ミンチ 100gなど、あらかじめ細かくミンチになっているものや、歯ごたえのあるマルコメ ダイズラボ 大豆のお肉 【大豆ミート】 乾燥ブロック 90gなどブロックタイプを肉の代用品として利用してもいいでしょう。
・ベスン(ベサン)/ひよこ豆粉 を使ったレシピ
ベスン(ベサン)は、ひよこ豆を挽いて粉にしたものです。
主にインド料理などで親しまれています。また、フランスのニースの地方料理ソッカ(Socca)/クレープのような薄いパンの材料としても利用されています。
ソッカ(Socca)は、19世紀にイタリアのジェノバから移民によって伝えられたレシピと言われおり、現在では、ニース空港にソッカ(Socca)の専門店シェ・ピポ(Chez Pipo)が出店するくらい名物料理となっています。
材料:
- ひよこ豆の粉 — 100g
- 水 –120cc
- オリーブオイル –大さじ1
- 塩 –小さじ1/4
作り方:
- すべて加え、なめらかになるまでよく混ぜる。
- 30~1時間ほど生地をねかせる
- フライパンを弱火で過熱し、生地を流しクレープのように薄く伸ばす
- 裏返し、生地に火が通ったら完成
ポロポロと崩れやすいので、厚さは薄めがいいでしょう。好みでサラダをのせたり、チーズをのせてピザ風にしても。パンケーキのように甘くしても美味しくいただけます。
・発芽豆のレシピ
生でも加熱してもいただけます。インドでは発芽豆をアンクール(ankur)と呼んで親しんでいます。シンプルに「スプラウト・サラダ」に。必要な量だけを発芽させて早めにいただきましょう。
レタスやケールなどお好みの葉菜類に、発芽したひよこ豆を入れてお好みのドレッシングを混ぜれば、簡単なサラダになります。
「ひよこ豆」を発芽させるための、便利なキット「株式会社グリーンフィールドプロジェクト 育てる発芽豆キット(ひよこ豆) スプラウト」もありますので気軽に作ることができます。
他の豆同様、小さな一粒にたんぱく質(必須アミノ酸)やビタミン、ミネラルなど多くの栄養素を含んだ「ひよこ豆」。大豆などと合わせて菜食(プラントベース)のレシピに加えてみてはいかがでしょうか。
一つの食材に頼らず、食事はバランスよく。
菜食(プラントベース)で、たんぱく質が十分に摂取できているか、自宅の検尿で簡単にできる「たんぱく質充足検査「フレミーチェック」」で自己管理するのもおすすめです。
参考
・日本食品標準成分表2020版
・グローバルノート国際統計・国別統計専門サイト
・グローバルインフォメーション.inc 世界の市場調査レポート
・エールフランス 伝統料理 ニース編