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Ethical Life?

自然に寄りそう暮らし

健康・美容・食・環境に配慮したライフスタイルを「エシカルライフ(ethical life)」と総称し、コト・モノを紹介します。

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Ecology

サポーターもヴィーガンに。国連、FIFAに認められた、世界初のヴィーガン・プロフットボールクラブ

プロのアスリート達にもヴィーガンの選手がいるみたいだけど

では、プレミアリーグが好きな君が興味を持ちそうなお話を

世界初のヴィーガン
プロフットボールクラブ

イングランドのフットボールクラブ「フォレストグリーン・ローヴァーズFC」(以下FGR)は英国中部、観光地としても人気の高い「コッツウォルズ」をホームタウンにするリーグ2(4部相当)に属するクラブです。

2018年、プレミアリーグチームの「アーセナルFC」は、再生可能エネルギーの活用のため大規模なソーラーパネルをホームスタジアムに設置しました。

同じ年、「フォレストグリーン・ローヴァーズFC」は、国連より「2018国連気候変動アクションアワード」を受賞しました。2010年より続けているクラブの運営方針、「カーボンニュートラル*」「ヴィーガン」の取り組みが高く評価された為です。

*「カーボンニュートラル」とは、二酸化炭素の排出量と吸収量が同じ量になることを示します。

ファン・サポーターはもちろん、ホームタウンに対しても、この取り組みを広げ地元企業に恩恵を与えていることも注目されており、FIFAからは「世界で最も環境に配慮しているフットボールクラブ」として評されています。

引用:Creating the Greenest Football Club in the World – Forest Green Rovers | United Kingdom

ファン・サポーターもヴィーガンに

メインスポンサーがグリーン電力会社に変わったのをきっかけに現在のFGRのクラブ思想が構築されました。

2015年には、食肉および乳製品産業が、気候と天然資源に大きな影響を与えるとして、スタジアム・フードの「ビーフハンバーガー」を代替肉のバーガーに変更しました。

一部のファンや長年のサポーターは、メニュー変更に動揺したそうですが、スタジアム・フードの売上は下がることなく、それ以前と比較して5倍ほど増加したそうです。

引用:Creating the Greenest Football Club in the World – Forest Green Rovers | United Kingdom

できることは徹底的にこだわる

選手に対して

  • ユニホームの素材は「竹」
  • 強制はされないが加入したらヴィーガンに
  • パフォーマンスはフィットネスコーチ兼栄養士が管理

「睡眠が向上し、よりエネルギッシュになる。回復レベルも圧倒的に改善されます。健康面が総合的に向上し、試合に向けていい状態に臨めるようになった」フィットネスコーチ兼栄養士 談

Inside the world’s first carbon neutral football club

サポーターに対して

  • チケット価格にオフセットスキームを導入(移動時に発生するのCO2をケア)
  • 電気自動車用の充電スポットを解放
  • 試合がない時も移動に電気自転車を使う

オーガニック・ピッチ(芝生)

  • 芝生には有機肥料
  • ピッチの散水にスタジアム周辺の雨水を利用
  • 太陽電池内蔵の芝刈り機ロボット
引用:Creating the Greenest Football Club in the World – Forest Green Rovers | United Kingdom

スタジアム設備

  • 照明、スクリーン、スコアボードなどにグリーン電力を利用
  • スタジアムの中はヴィーガンフードのみ
  • スタジアム内にプラスチックをなるべく使わない
  • トイレの手洗い用せっけんがオーガニック
  • 完全木材建築スタジアム「エコパーク・スタジアム」計画進行中
引用:Zaha Hadid architect

チームの移動/輸送

  • 電気自動車/自転車の利用、充電スポットの設置
  • チームバスを「電気バス」に移行検討

2019年に、今年の最高のサッカー選手を称えるバロンドール賞に選出された20人のプレーヤーが、その年の旅行で約505トンの炭素を排出した。

Inside the world’s first carbon neutral football club

スタジアム設備のみならず、サポーターの移動時に排出されるCO2まで配慮しています。また、オーガニックなピッチを作るのは、従来の方法ではできないため、土壌や種子、根のはり方など試行錯誤してきたそうです。

サポートするクラブがここまで徹底するなら、チケ代多少高くても買うわ

計画中の木製スタジアムの建築は、東京オリンピックで話題になった故ザハ・ハディド氏の建築事務所なんですよ

環境と健康への配慮で
地域貢献とさらなる集客

チームの選手・スタッフたちはホームタウンで、ツアー、学校訪問を通じて、スポーツ、健康、持続可能な生活についての取り組みを紹介し続けています。

試合中や、その他の場で「ヴィーガン・サーカス(気まぐれな自然愛好家)」と揶揄されることもあったそうですが、気候変動に関するアクションが世界中で進められている背景(SDGs)もあり「フォレストグリーン・ローヴァーズFC」の取り組みは、世界中のプロスポーツクラブの見本になるとも言われています。

2017年5月以来、英国内をはじめ、国際的にもメディアで取り上げられた為、遠方のサポーターやスポンサーに立候補してくれる企業も増え、ホームタウンの地元企業にも多くの恩恵を与えているそうです。

現在は、ホームタウンのみならず、定期的にプレミアリーグに属するフットボールクラブにも取り組みをアドバイスしています。

「企業は変化を起こしたくない、国民(人)は変化に抵抗力がある、そして政治家は有権者に大きな変化を強いたくないと考えています。システムには抵抗があります。」「(気候変動の対策は)多くの人が緊急性を把握していません。われわれには10年があり、今から始めなければ、さらに困難になるでしょう」

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プレミアリーグのチェルシーFCも最近、スタジアムのフードコートの1つにヴィーガン・メニューを本格導入したそうですよ

アーセナル!アーセナル!アーセナル!